(2020/08/17)
日本ビルファンド投資法人が、第38期(2020年6月期)決算を発表した。 第38期は「大崎ブライトコア・ブライトプラザ」を追加取得した。既存物件の賃料増額が寄与する一方、季節要因による水光熱費収入の減少、前期に発生したテナント解約違約金収入の減少により、前期比0.2%減益となり、1口当たり分配金は10,986円となった。 期末のポートフォリオは71物件、資産規模(取得額合計)は1兆1,355億円、有利子負債比率は41.7%。 なお、コロナ禍に伴う影響は、飲食店の賃料減免や支払猶予、オフィスの移転の意志決定に時間を要する事例があるが、ポートフォリオ全体のへの影響は限定的。都心のハイスペックビルの需要は今後も変わらないと予想する。 併せて物件入替えを発表した。 取得する物件は「大崎ブライトタワー」等、大型オフィスビル3物件。取得額は計402.2億円。売主はスポンサーである三井不動産。 一方、売却する物件は、中央区にある「NBF新川ビル」。売却額は119億円。売却先はトーセイ。2期に分割して売却する。 第39期(2020年12月期)は、上記3物件取得による賃貸収益の増加、NBF新川ビルの50%売却による売却益1,354百万円が寄与し、前期比7.0%増益を見込む。売却益のうち1,071百万円を内部留保するも、1口当たり分配金は11,000円と前期を僅かに上回る見通し。 第40期(2021年6月期)は、NBF新川ビルの残り50%を売却する。前期に取得した物件の通期稼働、売却益1,527百万円を見込むが、既存物件のテナント退去、解約違約金収入の減少等により、前期予想比3.2%減益を見込む。物件売却益のうち539百万円を内部留保とし、1口当たり分配金は11,000円と前期と同額を想定。 なお、第40期における内部留保残高は8,912百万円に積み上がる。
第38期実績 | 第39期予想 | 前期比 | 第40期予想 | 前期比 | |
営業収益 | 38,591百万円 | 41,732百万円 | 8.1% | 40,506百万円 | ▲2.9% |
当期利益 | 15,512百万円 | 16,604百万円 | 7.0% | 16,071百万円 | ▲3.2% |
分配金総額 | 15,512百万円 | 15,532百万円 | 0.1% | 15,532百万円 | 0.0% |
1口当たり分配金 | 10,986円 | 11,000円 | 0.1% | 11,000円 | 0.0% |
<取得> | |||||
物件名称 | 所在地 | 取得金額 | 鑑定NOI利回り | 還元利回り | 売主 |
大崎ブライトタワー (専有面積持分割合10.96%) |
東京都品川区 | 13,970百万円 | 3.58% | 3.20% | 三井不動産(株) |
名古屋三井ビルディング本館 (共有持分70%) |
愛知県名古屋市中村区 | 13,050百万円 | 4.97% | 4.20% | 三井不動産(株) |
名古屋三井ビルディング新館 | 愛知県名古屋市中村区 | 13,200百万円 | 4.25% | 3.70% | 三井不動産(株) |
合計 | 40,220百万円 | ||||
<売却> | |||||
物件名称 | 所在地 | 売却額 | 簿価 (売却時想定) |
差額 (売却額-簿価) |
売却先 |
NBF新川ビルディング | 東京都中央区 | 11,900百万円 | 9,018百万円 | 2,882百万円 | トーセイ(株) |
1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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