個別レポート報告
2001年9月に東証に上場したJ-REIT最古参銘柄の一つです。三菱地所株式会社と三井物産株式会社をスポンサーとし、資産規模(取得価格ベース)はJ-REIT全体の中でも指折りの9,258億円に及びます。オフィスビルに特化した投資・運用が特徴です。
それだけに、国内外の機関投資家からの投資も活発で時価総額や市場での流動性はJ-REITの中でもトップレベルであることがセミナーでも強調されていました。
一方で時価総額の高さは投資口価格の高さの反映であり、投資口価格の高さは分配金利回りを低く見せてしまう一面があります(分配金利回りは1口当たり分配金額を投資口価格で割って求めるため)。実際、ジャパンリアルエステイト投資法人の分配金利回りは2.59%(セミナー資料による)と3~4%台が多いJ-REIT全体の中では低い部類です。この点については、分配金の額自体は8,361円と他J-REITと比べても遜色ないこと、トレンドも優良なオフィス物件が生み出す安定的な高賃料と低金利に支えられた上昇基調で更なる増配が来期、来々期と見込めることを様々なデータを使って丁寧に説明されていたのが印象的でした。
2016年2月に東証に上場した物流施設特化型のREITです。資産規模は1,614億円(取得価格ベース)。世界規模で不動産投資運用サービスを展開しているラサール・インベストメント・マネージメント・インクの日本拠点ラサール不動産投資顧問株式会社がスポンサーとなっています。
J-REITファン2017に参加したJ-REIT銘柄の中では唯一の物流特化型ということもあり、説明会では自投資法人とともに物流施設の概要や投資対象としての魅力についても時間を割いていました。
そんなラサールロジポート投資法人のLTVは、34.2%とJ-REITの中でもトップレベルの低さです。別の言い方をすると借入拡大の余地が大きいということになり、もう少し50%方向へ拡大して物件取得を加速させてくるのか気になるところです。
これについて資産運用会社ラサールREITアドバイザーズ株式会社の代表取締役社長藤原氏は、「LTVの低さと格付AA-に象徴される財務的健全性の高さは、投資法人の財産の一つである」とし、やみくもな資産拡大に走るのではなく、あくまで物件の収益性と財務的健全性を重視しながら成長を図っていく考えを示しました。
2006年6月に東証に上場した住宅特化型REITです。スポンサーの変更やプロスペクト・リート投資法人の吸収合併等、さまざまなイベントを乗り越えて着実な資産規模と分配金の成長を実現してきたJ-REIT銘柄になります(現在のスポンサーは株式会社大和証券グループ本社)。
現在の資産規模が2,247億円(取得価格ベース)で中期的な目標として2,500億円到達という目標を掲げていますが、当日の説明会では保有物件の運営効率化や財務コストの削減といった内部成長に重点を置いて分配金の成長を図っていくと強調していたのが印象的でした。他J-REITの説明会の内容と合わせると、不動産価格上昇の中でJ-REIT全体として物件取得への慎重姿勢が強まりつつあると言えるのかもしれません。
1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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