ただし、いくら不動産投資の利回りが高くなったと言っても、企業はROA*を重視しなければならず、優良企業でも総資産を無尽蔵に増やすわけにはいきません。このためバブル崩壊後の不動産市場は、売却したい企業は多いのに、購入者がいない状態が続いていました。 この状態に最初に目を付けたのが、外資系企業です。不動産価格の下落によって、日本の不動産は彼らから見ても十分な収益力を持っていると映ったのです。こうして1990年代後半から、外資系企業による日本の不動産への投資が増加しました。 この動きが、「外資系企業に先を越され、市場を独占されてしまうのではないか」という焦りを呼んだのでしょうか。この後、不動産を証券化するための法律の改正や制定が相次ぎ、ついには2000年11月に投信法*が改正され、投信法における運用資産に不動産が加えられました。これによって、J-REITの創設が可能になったのです。 つまり、国内の不動産市場の変化に答える形で誕生した商品が、J-REITなのです。まさに、時代の申し子と言える存在でしょう。ROA*・・・・Return On Assetの略。「利益÷総資産」で計算されるため、同じ利益額でも総資産が少ない方が高い数値となります。投信法*・・・・正式には「投資信託及び投資法人に関する法律」。