2018年03月12日

三井不動産、台湾で2件目のホテル運営へ

3月5日週のニュース概観

(写真/iStock)

概況

3月7日、三井不動産株式会社(以下、三井不動産)が同社としては台湾で2例目となるホテル事業について発表を行った。
その発表によると、台北駅から徒歩3分(ホテル開業時には地下で駅と直結予定)の敷地約3,800㎡に地元企業が地下5階地上18階、延床面積(地上階のみ)約29,000㎡の大型ビルを建設し、その1階部分の一部と6~18階部分を賃借した三井不動産が客室数350室のホテル「(仮称)中山忠孝ホテル」として2022年から運営するという。
海外事業を成長分野として位置付けている三井不動産だが、台湾では2016年1月に林口で「三井アウトレットパーク」を開業したのを皮切りに、台中港や台北で商業施設開発及びホテルの開発を進めている。同社としては台湾において商業施設やホテルの他、住宅や物流施設等の開発・取得を積極的に行っていく姿勢を示しており、今後の展開が注目されよう。

物件動向

3月5日週の物件動向だが、主だったものとして以下の案件があった。

a.函館市若松町:「函館駅前市有地等整備事業」
3月5日、函館市及び北海道旅客鉄道株式会社(以下、JR北海道)、函館市土地開発公社が所有する函館駅前の敷地約9,888㎡の再開発計画について、かねてより事業者に選定されていた大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)との間で当該敷地の事業用定期借地権設定に係る覚書が締結された。
函館市の発表によると、同市、JR北海道、大和ハウス工業の3者はこの覚書に基づいて3月15日までに本契約を締結する予定だという。
気になる契約の内容だが、再開発対象地に設定される事業用定期借地権の期間は約50年間(2018年3月15日から2068年3月12日まで)。その期間中、大和ハウス工業は敷地所有者である函館市に対して月額109.2万円、同じくJR北海道に対して月額52.8万円の賃料を支払う。
そして再開発対象地を函館市やJR北海道から借り受けた大和ハウス工業は、当該敷地上にホテル棟と店舗棟(両棟合わせて延床面積約13,714㎡、ホテル棟は地上11階建て)、大型バスに対応した駐車場や交流広場からなる観光拠点を開発し運営するという(建設工事は3月15日に始まり、2019年12月に施設オープンを迎える見込み)。
観光都市としてブランドを有する一方、1980年以降は一貫して人口減少が続き2014年には市域全体が過疎地域指定されるに至った函館市だが、2016年の北海道新幹線開業によるアクセス性の向上に続き、今回の大和ハウス工業による駅前再開発を通じて新たな活気を生み出していけるか注目される。
決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
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