2017年01月23日

シーアールイー、資産運用子会社を再編

1月16日週のニュース概観

(写真/PIXTA)

概況

1月16日、物流施設の開発・投資、その他関連サービス提供を展開している株式会社シーアールイー(以下、CRE)が資産運用子会社2社について再編を行うと発表した。
これまでCREの傘下にはストラテジック・パートナーズ株式会社とNCF不動産投資顧問株式会社の2社の不動産資産運用会社があった。この2社についてCREは2月28日を効力発生日として以下の再編を行うという。
 1.ストラテジック・パートナーズ株式会社から私募ファンド事業を分割。
 2.分割された私募ファンド事業をNCF不動産投資顧問株式会社が吸収。
 3.ストラテジック・パートナーズ株式会社は「CRE リートアドバイザーズ株式会社」に商号変更。
 4.NCF不動産投資顧問株式会社が「ストラテジック・パートナーズ株式会社」に商号変更。
この再編の結果、2月28日よりCREグループの資産運用業務は、CRE リートアドバイザーズ株式会社(旧ストラテジック・パートナーズ株式会社)がCRE ロジスティクスファンド投資法人の運営に専念、ストラテジック・パートナーズ株式会社(旧NCF不動産投資顧問株式会社)が私募ファンド運営を担当という形で展開されることになる。
なおCRE ロジスティクスファンド投資法人は将来的な東証J-REIT市場への上場を目標とし、既に2016年7月27日から非上場の状態で運用を開始している。

物件動向

1月16日週の物件開発動向だが、主だったのものとして以下の3件の発表があった。
中でも目を引くのは大学の教育・研究施設と賃貸オフィスからなる複合施設「上智大学6号館(ソフィアタワー)」の竣工だろう。少子化による若年層人口の減少、長期にわたる低金利が国債投資による安定的な利回りの確保を困難にしている等、学校法人の財政状況には逆風が吹き続けている。そんな状況下、学校法人による保有不動産活用の動きが今後どれだけ広がるか注目したい。

a.大阪府大阪市:「梅田1丁目1番地計画」」
1月17日、阪神電気鉄道株式会社と阪急電鉄株式会社が、大阪市北区で進めている再開発計画「梅田1丁目1番地計画」について、道路上空部分建築工事を開始したと発表した。
そもそも「梅田1丁目1番地計画」とは、大阪駅に近接して建つ大阪神ビルディングと新阪急ビルを解体し、その跡地に大型ビル(地下3階地上38階、延床面積約26万㎡)を建設して商業施設やオフィス等からなる複合施設として活用するというもの。2022年の竣工を目指して既に新阪急ビル跡地からの新建物建設工事が開始している。
今回開始が発表されたのは、大阪神ビルディング敷地部分の建物と新阪急ビル敷地部分の建物を道路上空で繋ぐ部分の建設工事で、これが完成すると道路は新大型ビルにトンネル状に覆われる形となる。
b. 東京都千代田区:「上智大学6号館(ソフィアタワー)」計画
1月18日、三井不動産株式会社(以下、三井不動産)が学校法人上智学院(以下、上智学院)と組んで開発を進めていた「上智大学6号館(ソフィアタワー)」について、1月20日に竣工すると発表した。
「上智大学6号館(ソフィアタワー)」計画とは、JR四ツ谷駅に至近の上智学院保有地(麹町六丁目1番1。敷地面積約5,700㎡。上智大学四谷キャンパス内)に地下1階地上17階、延床面積約3.9万㎡のビルを建設し、低層階を上智学院の教育研究施設、高層階をオフィスとして活用しようとするもので、2014年11月に工事が始まった。
竣工後のオフィス部分には株式会社あおぞら銀行が2017年5月をめどに入居する予定で、上智学院はオフィス部分から得られた賃料収益を奨学金や教育環境整備の財源に充当する考え。
c. 東京都港区:「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」計画
1月18日、森ビル株式会社(以下、森ビル)が「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」を今年2月に、そして「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」を今年3月に着工すると発表した。
両ビルの開発は森ビルが進めている「国際新都心・グローバルビジネスセンター」計画の一環で、同社は虎ノ門一帯での先進的なオフィスや住居、ホテル、交通インフラの整備を通じた内外のビジネス需要取込み、集積を狙っている。
その「国際新都心・グローバルビジネスセンター」計画の重要な構成要素となるだけあり、規模を見ると「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」は地下3階地上36階、延床面積約17.3万㎡、「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」は地下4階地上54階、延床面積約12.1万㎡と錚々たるものになっている。竣工は、前者が2019年12月、後者が2020年4月をそれぞれ予定。
決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
株価値上り率ランキング
1 スターツプロシード +1.25%
2 KDX不動産 +0.94%
3 日本アコモ +0.77%
* 当サイトはJ-REIT(不動産投資信託)の情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としておりません。
* 当サイトの情報には万全を期しておりますがその内容を保証するものではなくまた予告なしに内容が変わる(変更・削除)することがあります。
* 当サイトの情報については、利用者の責任の下に行うこととし、当社はこれに係わる一切の責任を負うものではありません。
* 当サイトに記載されている情報の著作権は当社に帰属します。当該情報の無断での使用(転用・複製等)を禁じます。