2016年09月06日

日神不動産、リート組成を視野に資産運用会社設立

8月29日週のニュース概観

(写真/PIXTA)

概況

8月29日、首都圏を中心に賃貸マンションの開発、賃貸事業を手掛ける日神不動産株式会社(以下、日神不動産)が、資産運用会社「日神アセットマネジメント株式会社(以下、日神AM)」を22日に設立したと発表した。この発表によると、日神不動産は2016年冬に投資法人設立を予定しており、今回設立された日神AMは当該投資法人等への物件供給役等を担う。
なお設立後の投資法人は2017年春に私募REITとして運用を開始し、その後上場、そして上場後5年で資産規模1,000億円に到達する構想だという。

同日、国土交通省より「平成29年度国土交通省税制改正要望事項」、「平成29年度予算概算要求概要」が公表された。
「平成29年度国土交通省税制改正要望事項」ではJ-REIT及びSPCが取得する不動産について、登録免許税軽減措置の2年間延長、不動産取得税の課税標準額軽減対象にヘルスケア施設及びその敷地を追加することが盛り込まれた。また、サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制(固定資産税や不動産取得税等の軽減等)の延長も要望項目に含まれており、ヘルスケア施設特化型REITへの追い風になるか注目される。
また「平成29年度予算概算要求概要」では、予算要求項目として公的不動産の民間活用の推進、不動産関連データのオープン化や提供方法改善といった不動産情報基盤の整備、不動産鑑定評価の充実等が挙げられており、投資家の利便性の向上、ひいては不動産投資市場の活性化に繋がることが期待される。

物件動向

8月29日週の物件開発動向だが、以下の2件が発表された。いずれもホテル開発であり、依然として当該市場が活況を呈していることを感じさせる。
一方、8月31日に観光庁から発表された宿泊旅行統計で延べ宿泊者数前年同月比の推移を確認すると、日本人が2015年9月、外国人が2015年8月をそれぞれピークとして低下傾向を示している。この流れが今後も継続するのか、それとも反発に転じるのか、気がかりな点ではある。

a. 東京都港区:「(仮称)六本木6丁目プロジェクト」
8月31日、東京建物株式会社が、六本木6丁目121番地の敷地約1,000㎡を舞台とした当該ビル開発計画の着工を発表した。
計画では地上16階、延床面積約4,700㎡のビルを建設し、完成後は1階部分を飲食店、2~16階をホテル(総客室数149室)として利用するという。今後、平成29年9月末の竣工と同年秋の開業を予定。
b. 神奈川県川崎市:「キングスカイフロント」計画
9月1日、大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)が川崎市キングフロント内でホテルを開発すると発表した。
そもそもキングフロントとは、ライフサイエンスや環境分野における先端技術開発、新産業創生の国際戦略拠点形成を目的とした再開発計画で、川崎市川崎区殿町地区を舞台に大和ハウス工業と市当局が組んで事業を推進している。
今回発表された開発計画によると、ホテルの規模は地上5階建、総客室数約200、延床面積約7,500㎡。2016年2月の着工と2018年4月頃の開業を見込んでいる。
決算発表動画
物件取得価格ランキング
1 新宿三井ビルディング 1,700億円
2 飯田橋グラン・ブルーム 1,389億円
3 六本木ヒルズ森タワー 1,154億円
4 汐留ビルディング 1,069億円
5 東京汐留ビルディング 825億円
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